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歴史と文化が根づく石州の地で、末永き日本人の弥栄を夙に願う
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美しく蒼き川が日本海へと注ぐ、歴史と文化の薫り高き国・石見
日本有数の清流、高津川

益田市の中心部を流れる高津川は、昔からその水質の良さが知られている清流です。国土交通省が1958年(昭和33年)から実施している一級河川の水質調査において、2006年、2007年(平成18年、平成19年)と2年連続で全国第1位となりました。この川の美しさが保たれている理由のひとつとして、一級河川でありながらも、支流を含めてダムが全くないことが挙げられます。水がダムによって貯水されないため、常に新鮮で豊かな水量を湛え、たびたび増水を繰り返すことで川底を一掃し、その清らかさが保たれています。渓流に住む川魚の宝庫となっており、特に天然鮎が遡上する川として知られ、シーズン中にはたくさんの太公望たちを楽しませています。

柿本人麿と雪舟

古の足跡が数多く残る益田は、二人のすぐれた歴史上の人物の縁の地です。その一人である柿本人麿は、持統・文武天皇に仕えたとされる宮廷歌人であり、『万葉集』にもたくさんの歌が残されていて、石見地方を詠んだものも数多くあります。人麿は益田郊外の戸田で生まれ育ち、最期は石見国府に役人として赴任、益田川河口沖の鴨島で生涯を終えたと伝えられています。また、室町時代に活躍した、水墨画家であり禅僧である雪舟は、益田を統治していた益田氏の招きにより、宗観寺(現在の医光寺)の住職となり、その後いったん益田を離れますが、晩年には再び益田を訪れ、東光寺(現在の大喜庵)でその一生を終えました。市内には二人の軌跡がいくつも見られ、タイムスリップしたごとくに、彼らが生きたはるか昔に思いを馳せることができます。

景勝地が続く石見の海

高津川が注ぐ日本海沿岸は、自然によって生み出された、変化に富んだ風景が連続しています。白い砂浜が12kmあまりも続く三里ヶ浜海岸では、その沖に浮かぶ観音岩越しに見える夕陽の美しさが大変有名です。また、海に押し出すように荒々しい岩が連なる飯浦海岸の人形峠から眺める景色は、益田市の十景にも数えられており、エメラルドグリーンの海が続く大パノラマはまさに絶景です。かつてこの地域は石見国と呼ばれていましたが、柿本人麿の歌にもたびたび『石見の海』が詠まれています。中世の昔からその美しさは人の心に変わらぬ感動を与え続けています。

「蔵のある風景」バックナンバー
「Vol.12 島根県益田市(岡田屋本店のある町)」
 『日本一の清流をたどる』 2008年9月アップ
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